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【原秀雄の人となりと作品】
原生林に繁茂するかづらを、創作芸術の素材として本格的に取り組んだ作家は、おそらく原秀雄が初めてであろう。天然素材であるかづらや流木が、原氏のインスピレーションによって、魅惑的なオブジェに変貌する様は見事という他ない。自然が育んだ不思議なかたちに何かを加えたいとはやる気持ちを押さえて、消去法の思考感性で取り組む姿勢に成功があるようだ。
素材の強調と、空間という間の取り方の絶妙なバランス。素朴の中に、計算されたかたちの演出。あくまで自然が産んだかたちに逆らわず、それでいて天然には決して存在しえないかたちにまとめている。
忘れてはならない事がある。造形的センスの他に、氏の自然に対する慈しみの心と目が作品の奥行きを深めている点だ。単なるジャポニズム的異国趣味ではなく、彼の放つ禅的な、あるいは哲学的な雰囲気を評価する海外の眼があることは注目に価する。
桜田 序( アートディレクター)
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