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流木の話 3
■ 「流木、その造型の不思議」 ■
流木の造形は千差万別で、どうしてこのような摩訶不思議な形になるのかときどき驚かされることがあります。今回はクラフト作品の素材としての流木の造型にスポットを当ててみます。
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まずは、問題(?)です。
「右の作品、【M-402 佇む鹿】 で、鹿の形に似ている流木は、流木になる前の元の木ではどの部分だったでしょうか。」
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答は、「顔の部分が幹と接着していた部分で、胴体は第一の枝、足は第二の枝に当たり、足の部分は空の方を向いて伸びていたようです。」 つまり、この鹿の造型は木の時代は天地逆だったのです。そう考えれば納得がいきませんか。と言っても、作品からそのことを想像するのはなかなか難しいですよね。ちなみに、尾の部分は先に枝が続いていたはずですが、折れてなくなっています。
流木となった木は天地左右どのようにしても使えるところが、さまざまな造形を生む一つの理由でもあるのです。
このことからも、流木の造形を形作る第一の要因は、木のどの部分かによるところが大きいことが解かります。大きく分けると「木の根」「幹」「幹から枝にかけて」「枝」の部分などになります。特に面白い造形を生み出すのは、根の部分と枝分かれした部分です。
先の鹿の造型は枝分かれした部分の例ですね。
根の部分の例も挙げましょう。

(写真提供:北海道のN.S.さん)
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これは北海道の支笏湖にあった流木で、見ての通り巨大な木の根の部分です。
この根の部分を切り取って、方向を変えてみるとさまざまな造型が見えてきます。「木の根」は枝の部分と違い、曲線的な曲がり方をしているものが多いのが特徴です。(この写真からは分かりにくいですが)
それにしてもりっぱな流木ですね。どのような過程を経てここまで辿り着いたのでしょうか。
もう一つの造形の妙の理由は、それこそ自然の力で、以下のようなことが考えられます。
1、流木が岩などにぶつかってできる物理的損傷。
2、水(波)の力によって木の弱い部分が侵食(?)され、長い年月をかけて少しずつ
形を変えていくのでは?
3、生物(魚類、虫、微生物、鳥、人間)の作用による変遷。
特に2、の水による作用は神秘的で良く分かっていませんが、個人的な考えとして、この水の作用が流木の造型を形作る上で最も重要だろう、と勝手に憶測しています。
流木の造型を形作る要素を別の観点から考えてみると、
・元々の木の種類
・流木として過ごした自然環境
・流木として過ごした期間の長短
なども、その造型に大きな影響を与えているのでしょうが、詳しいことは解からないというのが実情です。
一般的なこととして、樹木の表皮に近い部分は強いようです。(木の密度が高いためでしょうか?) 逆に中央部分は弱いようで、その部分が空洞になっているものを時々見かけます。
穴が開いた流木はその他にもよく見かけます。節の部分が取れたもの、虫などに開けられた小さな穴、そして、弱い部分が何らかの自然の作用によって侵食されたものなどです。
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この写真では分かりにくいですが、中央部分に幅2〜5cm位の空洞があります。
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節の部分が取れて穴になった例で、そこに電球を設置しランプにしています。
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手前の流木の中央部分が空洞になっており、その穴を利用した一輪挿しです。
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二つの流木を組み合わせですが、中心部分が侵食され表皮に近い硬い部分だけが残ったものです。
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複合的な自然の力と時間によって創りだされたその造型の妙は、人知を遥かに超えています。自然の不思議さとすばらしさに感嘆しつつ、その恩恵を生活の中に取り入れていけたら・・・。
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