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流木の話 29 ■ 海中に静止した流木 =潮が創り出す流木造形= ■
これまでの「流木の話」で、自然が創り出す流木の造形の妙について何度か触れました。今回、また珍しい造形の流木を見つけましたのでご紹介します。百聞は一見に如かずで、見ていただいたほうが早いですね。
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■高30cm 径約10cm
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■高14cm 径6cm ■高30cm 最大径13cm
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これらの流木は神戸の海岸線で見つけたものです。しかし、どこからか流れ着いた流木ではなく、海面の底に突き刺さっていた流木なのです。水際を人が歩けるように、丸太材を支柱とした橋げたであったものが、長年の潮の満ち干きによって、支柱が写真のような造形に変わっていったのです。現在はその支柱の一部分だけが残っているだけで、コンクリートで造られた新たな通路がその脇を通っていました。
普通の流木は、川を下り海を彷徨う間に、石などの物理的な作用と水などの化学的作用(?)が相まってその造形を創り出します。しかし、この流木(?)は丸太材として加工されたものが、海面底の土中に静止したまま、日々の潮の満ち干きの作用によって、弱い部分が少しずつ侵食されてできた造形で、普通の流木とはやや趣が異なっています。
最も特徴的なのが、節の部分です。上の左の写真ではその上部、一番右側の写真では下部の突起物は節で、周りの柔らかい部分が少しずつ削られ、硬い節の部分がくっきり残っています。普通の流木は、流されている間に突起物の節は物理的な作用によって磨耗されたり折れたりすることが多いようです。
もう一つはくびれた造形が特徴的です。潮の干満の作用を強く受けた部分の侵食が激しかったのでしょう。それに年輪模様がはっきりしているものが多いこと、上部に空洞があることなども普通の流木とはやや異なります。写真の流木は最下部をノコでカットしただけで、その他の加工は何もしていません。
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■元の丸太材を想像できないほど潮の作用によって侵食された流木
右端流木のサイズ: 高さ39cm 最大径12cm
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最初にこの流木を見たときに、今までに見たこともない造形に有頂天になったものです。全く、自然が創り出す造形には感嘆させられます。大袈裟かも知れませんが、中にはアート的にもオブジェとして完成されたものも少なくないと・・・・。
たまたま、私が流木に関心があり目に留まったために、こうやって皆さんに紹介できるのですが、そうでなければ誰の気にも留められず、海水と戯れながら静かに木の一生を終えたのではないかと思います。
この流木に限らず、私たちが気付いていない『自然が創り出すアート』は、まだまだたくさんあるのではと思えてなりません。
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